理事長挨拶

年長者の里
理事長
小野 隆生
(おのたかお)

皆様には、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。

私共「年長者の里」は、1950年に「八幡養老院」として歩みだして以来、高齢者福祉に携わって参りました。2020年、創立70周年の節目を迎えたところでしたが、同年3月に新型コロナウイルス感染症パンデミックが宣言されました。

高齢者施設を運営する当法人は厳しい対応を求められ、施設での活動も大きな制限を強いられることとなりました。面会や外出制限等、無理なお願いもさせて戴きましたが、ご利用者のご家族をはじめ皆様方には多大なご協力を戴き深く感謝申し上げます。また、法人職員の皆様は自身のみならず同居家族の健康状態にも細心の注意を払い、職場である高齢者施設に感染を持ち込まない努力を続け、時には法人外部にも及ぶ現場で歯を食いしばりながら高齢者の介護・医療に力を尽くしてくれました。心より敬意と感謝を表します。3年以上にわたるパンデミックから脱却し、2023年5月からウィズコロナのステージに移行しました。引き続き感染対策に努めつつ、求められるサービスの提供体制を再構築して参ります。

これからの日本は、高齢化がさらに進み、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムを、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に構築し、重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう支援することが求められます。さらに、団塊ジュニア世代が65歳以上の高齢者となる2040年を見据え、少子化と人口減少によって支える側に従事者不足が生じるという難題にも対応する必要があります。

1995年以来、北九州市は政令指定都市の中でも高齢化の最先端を走り続けており、人口減少についても2005年以来、全国のトップ(ワースト)となっています。高齢化による要介護者の増加と人口減少による働き手の減少という厳しい条件下で、安心できる生活をいかに保障してゆくかという難問に直面することになりますが、必ず解を見いだせると思っています。私の故郷でもあるこの北九州市において介護・医療を担い、高齢化・人口減少によって生じる問題の解決に向けての取り組みを実行することが「年長者の里」の使命であると考えております。

当法人に関わる皆様の一層の御理解・御協力、御支援・御鞭撻を、何卒よろしくお願い申し上げます。

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